窪田法律事務所 IPニュースレター

窪田法律事務所から定期的にニュースレターをお届けしております。

特許ニュース

東京地裁、機能的に表現された抗体クレームの技術的範囲属否について判断する。

原告バクスアルタインコーポレーテッドおよびバクスアルタゲーエムベーハーが、被告中外製薬株式会社に対し、その保有する特許権に基づき、被告製品(開発コードをACE910、一般名をemicizumabとする、血友病Aの治療を目的とした抗体医薬)の製造等の差止および廃棄を求めた事案において、東京地裁は、平成30年3月28日、機能的に表現されたクレームを限定的に解釈し、原告の請求をいずれも棄却する判決を下した(東京地裁平成30年3月28日判決(平成28年(ワ)第11475号))。

記事全文 »

特許ニュース

知財高裁、明確性要件に違反してなされたと先に知財高裁で判断された特許に関して、訂正後のクレームは明確性要件を充足していると判断する。

発明の名称を「眼科用清涼組成物」とする特許に関し、先の知財高裁での審決取消訴訟判決においては、クレーム中の「平均分子量」との記載が「重量平均分子量」なのか「粘度平均分子量」なのか不明であり同記載は明確性要件を充足していないと判断された。しかし、同判決の確定後になされた訂正請求によりクレームおよび明細書の記載が訂正された結果、今回紹介する、2回目の知財高裁での審決取消訴訟判決(「本判決」)においては、クレーム中の「平均分子量」の記載は「重量平均分子量」であると理解できるとして、同記載は明確性要件を充足しているものと判断された(知財高判平成30年9月6日(平成29年(行ケ)第10210号))。

記事全文 »

特許ニュース

知財高裁大合議、進歩性判断における引用発明の認定について判断基準を提示

化合物が一般式の形式で記載され、当該一般式が膨大な数の選択肢を有する場合には、特定の選択肢に係る技術的思想を積極的あるいは優先的に選択すべき事情がない限り、当該特定の選択肢に係る具体的な技術的思想を抽出することはできず、これを引用発明と認定することはできない(知財高裁特別部平成30年4月13日判決(平成28年(行ケ)第10182号、第10184号))。

記事全文 »

不正競争ニュース

東京地裁、折り畳み傘の形態が商品等表示に当たり、被告商品の輸入、譲渡等が不正競争防止法2条1項1号の不正競争行為に当たるとして、差止め・廃棄及び損害賠償責任を認める

原告が、自らが販売する折り畳み傘の形態が商品等表示に当たり、これと類似する被告商品の輸入、譲渡等の行為が不正競争防止法2条1項1号所定の不正競争行為に当たるとして、被告による被告商品の輸入、譲渡等の差止め及び被告商品の廃棄並びに損害賠償を求めた事案において、東京地裁は、原告製造にかかる折り畳み傘の形態が商品等表示に当たると判断し、請求の一部を認容した(東京地裁平成30年2月27日判決(平成28年(ワ)第10736号))。

記事全文 »

商標ニュース

特許庁、音楽的要素のみからなる音商標について初の登録査定をしたと発表

特許庁は、平成29年9月26日、音楽的要素のみからなる音商標について初の登録査定をしたとのプレスリリースを行った。今回、登録査定がなされたのは、大幸薬品株式会社の「ラッパのメロディ」、インテル・コーポレーションのサウンドロゴ、およびBMWのサウンドロゴの3件である。特許庁が平成27年4月に新しいタイプの商標の商標の出願の受付を開始して以降、音楽的要素のみからなる商標について登録査定がなされるのは、今回が最初となる。

記事全文 »

特許ニュース

東京地裁、先発医薬品の薬価の引き下げに起因する損害について後発医薬品販売会社の賠償責任を認める

マキサカルシトール製剤を製造販売する中外製薬株式会社(「原告」)が、その保有する特許権に基づき、後発医薬品を販売する岩城製薬株式会社、高田製薬株式会社、株式会社ポーラファルマ(「被告ら」)に対し、後発医薬品の薬価収載により原告の製品の薬価が下落したとして損害賠償請求を求めた事案において、平成29年7月27日、東京地裁は原告の請求を認め、被告らに対し、連帯してその損害を賠償することを命じる判決を下した(東京地裁平成29年7月27日判決(平成27年(ワ)第22491号事件))。

記事全文 »

特許ニュース

最高裁、均等成立の第5要件の「意識的除外」について判断基準を提示

特許の均等侵害の成否が問題となった特許侵害訴訟において、最高裁は、均等成立の第5要件に関して、特許出願時に、特許請求の範囲に記載された構成中の対象製品等と異なる部分につき、対象製品等に係る構成を容易に想到することができたにもかかわらず、これを特許請求の範囲に記載しなかったというだけでは、当該構成が特許請求の範囲から意識的に除外されたものには当たらないとの一般論を示した上で、結論として、均等侵害を認めた原判決を維持した(最高裁平成29年3月24日第二小法廷判決(平成28年(受)第1242号))。

記事全文 »

商標ニュース

最高裁、除斥期間が経過した商標権の行使に対する無効の抗弁を否定しつつ、権利濫用の抗弁を主張する余地を認める

無効審判請求の除斥期間が既に経過した商標権の侵害が問題となった事件において、最高裁は、除斥期間の経過後は、原告の登録商標が商標法第4条1項10号に該当することを理由とする無効の抗弁を主張することは許されないとしつつ、原告の登録商標が被告自身の周知商標と同一または類似であるために商標法第4条1項10号に該当することを主張する場合には、除斥期間の経過後であっても権利濫用の抗弁を主張することが許されるとの判断を示した(最高裁平成29年2月28日判決(平成27年(受)1876号))。

記事全文 »

海外特許ニュース

米国:連邦最高裁、消尽論の適用を契約によって排除することを否定するとともに、国際消尽を認める

アメリカ合衆国連邦最高裁判所は、2017年(平成29年)5月30日、特許権の消尽論の適用範囲に関して新たな判決をした。連邦最高裁は、特許権者が製品を販売する際に、購入者に対して当該製品の再使用および再販売を禁止していた場合であっても、当該販売によって特許権は消尽すると判断した。また、連邦最高裁は、特許権者による製品の販売が米国外で行われたとしても、それによって米国特許権は消尽すると判断した。(Impression Products, Inc. v. Lexmark International, Inc.)

記事全文 »

海外商標ニュース

中国:出願時のオフィシャルフィーの値下げ、区分表以外に認められる指定商品・役務の記載の大幅増加 ~この機会に、ぜひ出願の見直しを~

2016年の年間商標出願件数が369.1万件を超え、実に1日に約1万件は商標出願がなされている計算になる中国は、15年連続で世界第一位の商標の出願件数を誇る。中国では、より利用しやすい制度を目指し、昨今より種々の商標制度改革が図られているが、今回、実現した改革の一つがオフィシャルフィーの値下げであり、もう一つは、認められる指定商品・役務の記載の大幅な増加である。

記事全文 »

特許ニュース

知財高裁、存続期間の延長登録を受けた特許権の効力は、処分の対象となった物の実質同一物にも及ぶとした上で、その実質同一物の判断基準を提示

特許権者である一審原告が一審被告に対し、存続期間の延長を受けた特許権に基づいて後発医薬品の生産・譲渡等の差止めを求めた事案において、知財高裁は、存続期間が延長された特許権に係る特許発明の効力は処分の対象となった物と実質同一物にも及ぶところ、処分で定められた「成分、分量、用法、用量、効能及び効果」に対象製品と異なる部分が存在する場合でもあっても、当該部分がわずかな差異または全体的にみて形式的な差異に過ぎないときは、当該対象製品は、処分の対象となった物の実質同一物に含まれるとの一般論を示し、その上で、一審被告の対象製品はそれに該当しないと判断した(知財高裁平成29年1月20日大合議判決(平成28年(ネ)第10046号))。

記事全文 »

特許ニュース

知財高裁、電子ショッピングモール特許を進歩性欠如により無効と判断

原告が被告に対し、原告保有の電子ショッピングモールの管理に係る特許に基づき特許権侵害による損害賠償を請求した事案において、知財高裁は原告特許に関し、進歩性欠如により無効であると判断した(知財高裁平成28年11月24日判決(平成28年(ネ)第10027号))。

記事全文 »

不正競争ニュース

東京地裁、コメダ珈琲店の外観に類似するマサキ珈琲店の使用禁止を認める仮処分を決定

「コメダ珈琲店」を運営する会社が、同店舗に外観等が似ているとして、和歌山市にある「マサキ珈琲店」に対し、店舗建物等の使用差し止めを求めた仮処分事件において、東京地裁は仮処分を認める決定を下した(東京地裁平成28年12月19日決定(平成27年(ヨ)第22042号))。

記事全文 »

不正競争ニュース

知財高裁、展示会へ出展された段階の商品であっても不競法2条1項3号の「他人の商品」として保護の対象となるとした上で、3年の保護期間の始期である「日本国内において最初に販売された日」は展示会出展日であると判断

加湿器の開発者である原告らが、被告が輸入、販売した加湿器が原告らの加湿器の形態を模倣したものであり、その輸入、販売等は不正競争(形態模倣)および著作権侵害に当たるとして、被告商品の輸入、販売等の差止め・廃棄並びに損害賠償を求めた事案において、知財高裁は、原告らの加湿器は展示会へ出展された段階では不正競争防止法第2条1項3号の「他人の商品」には当たらないとした地裁の判断を覆し、原告らの同法違反による損害賠償請求を認めた。他方で、知財高裁は、同法第19条1項5号イの保護期間の始期は展示会出展日であると認定し、それから3年が既に経過しているとして、差止請求を棄却した(知財高裁平成28年11月30日判決(平成28(ネ)10018号))。

記事全文 »

商標ニュース

特許庁、色彩のみからなる商標について初の登録査定をしたと発表

特許庁は、平成29年3月1日、色彩のみからなる商標について初の登録査定をしたとのプレスリリースを行った。今回、登録査定がなされたのは、株式会社トンボ鉛筆の青・白・黒の3色からなる商標、および、株式会社セブン-イレブン・ジャパンの、白・橙・緑・赤の4色からなる商標の2件である。特許庁が平成27年4月に新しいタイプの商標の商標の出願の受付を開始して以降、色彩のみからなる商標について登録査定がなされるのは、今回が最初となる。

記事全文 »

特許ニュース

知財高裁、プロダクト・バイ・プロセス・クレーム最判の適用範囲を限定する判決を相次いで出す

知財高裁は最近、クレーム中に製法が記載されている物の発明について、不可能・非実際的事情の立証が無いにも関わらず、明確性要件を欠くものでは無いとする判決を相次いで出した。その理由付けは判決により若干異なるものの、いずれの判決も、プロダクト・バイ・プロセス・クレーム最判を形式的に適用した場合に生じる不都合を回避するため、当該最判の適用範囲を解釈により限定しようとするものであると評価することができる。

記事全文 »

特許ニュース

東京地裁、通常実施権者の承諾が無いことを理由として訂正の再抗弁を排斥

原告が被告に対し、原告の特許権に基づき、被告製品の差止および損害賠償を求めた事案において、東京地裁は平成28年7月13日、通常実施権者の承諾なしに訂正を行ったことは訂正要件違反であるとして訂正の再抗弁を認めず、特許は無効であるとして原告の請求を棄却した(東京地裁平成25年(ワ)第19418号)。

記事全文 »

商標ニュース

知財高裁、対比される商標から共通の称呼が生じたとしても、外観において明らかに相違し、その相違の程度が顕著であり、観念において比較することができない場合、出所混同のおそれはないとして、全体として非類似と判断

「エリエール\i:na\イーナ」(本願商標)について商標出願をした原告が、「いーな\e-na」(引用商標)と類似するとして特許庁より拒絶査定を受け、不服審判を請求したものの請求不成立審決を受けたことから、その審決の取り消しを求めて審決取消訴訟を提起した事案において、知財高裁は、平成28年1月28日、両商標は全体として非類似であるとして、特許庁の審決を取り消した(平成27年(行ケ)第10171号)。

記事全文 »

特許ニュース

東京地裁、被告製品のメンテナンス行為も差止めの対象になると判断

原告が被告に対し、物の発明にかかる特許に基づき、被告製品の譲渡等の差止めに加え、被告製品に関する部品の交換等のメンテナンス行為の差止めを求めた事案において、東京地裁は平成28年6月30日、被告製品の譲渡等に加えてメンテナンス行為の差止めをも認めた(東京地裁平成27年(ワ)第12480号)。

記事全文 »

商標ニュース

知財高裁、「耳つぼジュエリスト」の標章の使用が役務の出所を想起するものでないとして、商標権侵害を否定した地裁の判断を支持

登録商標「耳つぼジュエリスト」について商標権を有する原告が、被告が自らのホームページに標章「耳つぼジュエリスト」を掲載し、被告が開催する講座の広告を行う行為は商標権侵害であるとして、被告に対して損害賠償を求めた事案において、知財高裁は、平成28年7月20日、かかる標章の使用は役務の出所を想起するものでないとして、商標権侵害を否定した地裁の判断を支持し、原告の控訴を棄却した(知財高裁平成28年(ネ)第10012号)。

記事全文 »

海外特許ニュース

米国:テキサス州裁、弁護士資格を有しないパテント・エージェントについて弁護士・依頼者間秘匿特権を否定

テキサス州第5地区控訴裁判所は、2016年8月17日、弁護士資格を有しないパテント・エージェントと依頼者との間の通信には弁護士・依頼者間秘匿特権は適用されず、ディスカバリーにおいて通信内容の開示を拒否することはできない、と判断した(In re Andrew Silver, No. 05-16-00774-CV)。

記事全文 »

海外商標ニュース

欧州:クラスへディングを指定したEUTMについての宣誓書の提出は2016年9月24日まで

クラスヘディングを指定商品・役務として指定した欧州連合商標(EUTM)についての、指定商品・役務の書換えのための宣誓書の提出期限は2016年9月24日であり、既に残り1ヶ月を切っている。もし、現時点でまだEUTMのポートフォリオについて指定商品・役務の書換えが必要であるか否かを検討していない場合には、早急にその検討を行い、必要であると判断される場合には、早急に宣誓書の提出準備を進めることを強く推奨する。

記事全文 »

特許ニュース

東京地裁、存続期間の延長登録を受けた特許権の効力は、処分の対象となった物の均等物ないし実質同一物にも及ぶと判断

原告が被告に対し、存続期間の延長を受けた特許権に基づいて被告製品の生産・譲渡等の差止めを求めた事案において、東京地裁は平成28年3月30日、存続期間の延長を受けた特許権の効力が及ぶ範囲(特許法第68条の2)について、政令で定める処分の対象となった物のみならず、その均等物ないし実質的に同一と評価される物の実施行為にも及ぶと判示した上で、被告製品はこれに該当しないと判断し、結論として原告の請求を棄却した(東京地裁平成27年(ワ)第12414号)。

記事全文 »

特許ニュース

知財高裁、物品売買契約に規定された知的財産権に関する紛争解決条項に売主が違反したとして、買主が売主に対して損害賠償請求権を有すると判断

物品売買契約に基づいて製品を売主から購入した買主が、当該製品に関して特許権者に対して支払ったライセンス料につき、当該契約の知的財産権非侵害保証条項および知的財産権に関する紛争解決条項に基づく売主に対する損害賠償請求権の存在を主張した事案において、知財高裁は平成27年12月24日、売主に対する損害賠償請求権の存在を一部認める判決をした(知財高裁平成27年(ネ)第10069号)。

記事全文 »

海外商標ニュース

米国(商標):ニューヨーク連邦地裁、ルイ・ヴィトンを模したキャンバストートバッグはフェア・ユースであると判断

ルイ・ヴィトンのかばんを思わせるようなデザインを組み込んだキャンバストートバッグの販売に関し、ニューヨーク州南地区連邦地裁は、2016年(平成28年)1月6日の判決において、当該バッグはパロディでありフェア・ユースの範囲内であると判断し、ルイ・ヴィトン社の商標権侵害の主張を排斥した(Louis Vuitton Malletier, S.A. v. My Other Bag, Inc., 14-CV-3419)。

記事全文 »

海外商標ニュース

インド(商標):インド商標庁、2016年3月に極めて多数の商標出願を放棄扱いとする

インド商標庁が2016年3月に極めて多数の商標出願を放棄扱いとしていたことが、4月になり判明した。その中には、インド商標庁が誤って放棄扱いとした商標出願も存在するのではないかと指摘されており、インド商標庁が意見陳述の機会を設けている他、デリー高等裁判所が商標出願を放棄扱いとすることを停止する命令を出している。事態は現在も流動的であるが、インドにおいて商標出願をしている出願人は、現地代理人に連絡して、自己の商標出願が適切に扱われているか否かを確認することが推奨される。

記事全文 »

海外商標ニュース

CTMの規則改正:2016年3月から早期にCTMポートフォリオの見直しを

これまで、欧州共同体商標意匠庁(OHIM)において、欧州共同体商標(CTM)にかかる規則の見直しが長らく行われてきたが、いよいよ、2016年3月23日より改正規則が施行されることとなった。
規則改正には様々な事項が含まれるが、その中でも、(1) 3区分までの費用が同一であった出願・更新費用の費用体系の廃止、(2) ニース分類におけるクラスへディングを指定した商標の取扱いの変更、並びに、(3) その他の運用面の変更、の3点については、CTMを既に保有し、あるいは今後出願を検討している日本企業にとっても重大な関心事であると考えられる。
そこで、本ニュースレターでは、これらの改正点の概要と、改正に伴って検討すべき対応策について解説する。

なお、本ニュースレターにおいては、CTM (欧州共同体商標)、OHIM (欧州共同体商標意匠庁)という記載を一貫して用いるが、2016年3月23日の改正規則の施行以降は、それぞれEUTM (European Union Trade Mark)、EUIPO (European Union Intellectual Property Office)と呼ばれるようになる。

改正CTM規則のポイント(1): 費用体系の見直し - 3区分目まで同一料金である費用体系の廃止

現在、CTMに関しては、出願時においても、更新時においても、3区分目までは同一料金という費用体系である。
これに対し、改正規則が施行される2016年3月23日以降の出願からは、区分ごとに増加するようになり、3区分以上の出願を行う場合、3月23日以降は費用が現行より高額になる。他方、更新に関しては、全面的に料金の値下げとなる。

記事全文 »

改正CTM規則のポイント(2): ニース分類におけるクラスへディングを指定した商標の取扱いの変更

CTMに関しては、2012年のIP Translator判決以降、ある区分のクラスヘディングのみを指定することで当該区分に属する商品・役務を幅広く包含する、ということができなくなった。今回の改正規則により、今後は更に、2012年6月22日よりも前の出願にかかる商標に関しても、クラスヘディングのみを指定した商標については、当該指定商品・役務の書換をしない限り、原則として指定された文字通りの商品・役務しか含まないものと解されるようになる。そのような事態を回避するためには、2016年9月24日までに宣誓書をOHIMに提出する必要がある。

記事全文 »

改正CTM規則のポイント(3): その他の運用面の変更 - 国際登録出願経由の出願に関する異議申立期間の短縮、サーチレポートの廃止、各国商標庁における取消審判・無効審判制度の創設

現行制度の下では、CTMの異議申立期間は、国際登録出願を経由した場合には出願公告の日より6ヶ月後からの3ヶ月間で、公告日から数えると9ヶ月となっている。改正規則の施行後は、WIPO経由の出願の場合には公告日より1ヶ月後からの3ヶ月間で、4ヶ月となる(異議申立期間の短縮)。
現行制度の下では、全てのCTM出願に対して自動的にOHIMからのサーチレポートが出願人に送付されるが、改正規則の施行後は自動的には送付されなくなり、出願時に指定する必要がある(サーチレポートの廃止)。
従来、欧州の一部の国においては、登録商標の取消や無効に関しては裁判所に申し立てなければならなかったが、今後は全ての国において、商標庁における取消審判や無効審判制度を設ける必要が生じる(各国商標庁における取消審判・無効審判制度の創設)。

記事全文 »

特許ニュース

知財高裁、インターネット上のショッピングモール内の店舗で販売される商品について、モールの運営者に対する差止請求を否定

インターネット上のショッピングモール内の店舗で販売される製品が特許侵害品であるとして、特許権者がモールの運営者に対して当該製品の販売差止等を求めた事案において、知財高裁は平成27年10月8日、モール運営者が当該製品を販売しているとは認められないとして、特許権者の請求を棄却した(知財高裁平成27年(ネ)第10097号)。

記事全文 »

海外商標ニュース

英国(商標):CTMの「真正な使用」について、1ヶ国のみの使用では十分でないと判断

英国のIPEC (Intellectual Property Enterprise Court)は、2015年(平成27年)6月29日、Community Trade Mark(CTM, 欧州共同体商標)の登録を維持するためには、2か国以上のEU共同体の加盟国において商標を真正に使用することが要求されると判断した([2015] EWHC 1773 (IPEC))。

記事全文 »

海外著作権ニュース

米国(著作権):連邦控訴裁判所、グーグルによる書籍のスキャン事業はフェア・ユースの範囲内であると判断

米国連邦第2巡回区控訴裁判所は、2015年(平成27年)10月16日、グーグルによる、書籍をスキャンして内容の検索を可能にするサービスを提供する事業「グーグルブックス」について、かかるスキャン事業は米国著作権が規定するフェア・ユースの範囲内であり、著作権侵害とならないと判断した(Authors Guild v. Google, Inc., 13-4829-cv)。

記事全文 »